錫メッキ鋼の芯線と、耐食性のあるモネル(ニッケルと銅の独自ブレンド)の巻線で作られています。また、2弦、4弦、5弦の太さを現代風にアレンジ。それによって、バランスの取れた感触と明瞭なイントネーションを得て、演奏を快適なものにします。 2013年、International Bluegrass Music Association の殿堂入りをした、ブルーグラス界のレジェンド、トニー・ライス氏のために マーチンが新たに開発した「モネル」ストリング。ニッケルと銅を融合させた耐食性に優れた合金「モネル」が開発されたのは実は1905年のアメリカ。一説によると、当時ニューヨークのPenn StationことPenn駅の屋根は90㎡に渡ってこの素材が採用されていたほど、画期的な素材であったとか。しかも戦時中1942年頃から生産が制限され、次第にステンレスなどの別の素材が台頭したことにより、その存在も薄れていったということです。当時のアコースティックギターの弦に使用されていたのが何を隠そう、このモネルメタルでした。最近ではピックアップマイクの中にもアコースティック感の強い特性のものが増えていますが、こと弦に関してはコバルトやチタニウム、アルミニウム弦、コーティング弦などの新しいもの=いいものとされているのが現状で、弦は「古き良き」とは無縁といってもいい扱いでした。有名な話ですが、あのクラレンス・ホワイトがメインで仕様していた1935年製のサウンドホールを大きく改造したD-28を彼の死後、所有しているのがトニー・ライス。ヴィンテージ市場ではいいお値段のつく楽器です。そんな当時の楽器を当時の技術や当時のマテリアルで再現してしまうのが最近のマーチンです。Authenticシリーズに見られるのがそれです。ハカランダやネック内部の構造、補強材の格好や接着剤に至るまで、楽器そのものは再現をする技術を存分に生かし、古き良き楽器を愛するギタープレイヤーたちを満足させてきました。が弦だけは別。いかにしてお気に入りのクラシックアルバムから奏でられるサウンドに近づけるかというのが課題であり、そこで出たのが古き良き弦のリメイクだということです。。マーチンとトニー・ライスによるディスカッションの結果誕生したのがモネル弦です。発売当初はトニーのお気に入りのゲージ013~056 ミディアムゲージのみでの発売でしたが、その反響の良さから012~054ライトゲージの発売に至りました。ヴィンテージギターの木材の良さを最大限に引き出す、深みのあるサウンド、トニー・ライスに「Welcome back, old friend. I've missed you」とまで言わせた弦,まさにマーチンとしても唯一求めていた反応だったそうです。そんなモネル弦、一度試してみてはいかがでしょうか。参照: Martin the journal of acoutic guitars Vol,1 2014 E-1 :.012 B-2 :.015 G-3:.025 D-4:.031 A-5:.041 E-6:.054
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